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冴えない彼女の育て方 5巻 感想 「ゲームを製作するということ」

  いよいよこの作品も5巻になった。作中でのゲーム製作に合わせて物語が進行しているので、あまり先が長くないかもしれない。

 

 

 

 ゲームを製作することは、ヒロインたちにとって、主人公に思いを伝える勇逸の手段なのだろう。この作品のヒロインは全員とっても不器用だ。これでは、倫也が思いに気づかなくても無理はない。そんな引っ込み思案なヒロイン達でも、絵や文字という形では思いを乗せることができるのだ。

 今作、倫也は詩羽先輩のシナリオをゲームにそぐわないという理由でコテンパンに叩きのめす。詩羽先輩のアイデンティティを全否定する。そこでふつうは投げ出すだろう。しかし、詩羽先輩は投げ出すことができないのだ。シナリオを作ることでしか、感情を発現できないから。

 そして、詩羽先輩は再度書き直し、瑠璃と巡璃どちらのルートがいいかを尋ねる。瑠璃に対して詩羽先輩が自分を重ね合わせていたのは、今までの伏線を見る限り自明だ。しかし、倫也は結論を出さず、第三のルート製作を決定する。結論は引き伸ばされた。

 詩羽先輩は英梨々と一緒に、加藤恵に瑠璃の格好をさせる。おそらく詩羽先輩は瑠璃と決別したのだ。もう詩羽先輩は立ち止まる気がないのだろう。決着が近いのかもしれない。