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絶対ナル孤独者 1巻 感想 「孤独という願望」

 SAO・AWを書いた川原礫先生による最新作。

 本作はネット上に掲載されたものを加筆修正したものだ。

 

 

 

 

 タイトル通り、この作品は孤独をテーマにしている。

 8歳のとき、主人公を残して、家族が全員殺される。以降、主人公は孤独を求めて生き続ける。

 大人の観点から、それは中二病の痛々しい青春にすぎない、そんな考えは時間とともに捨てられるものだ、というのは簡単だろう。しかし、思春期の青年にとってはそれこそが真実なことだと考えている。それを修正する(と大人たちが考えている)のは正しいことなのだろうか? 現時点で主人公の周りには、一人もそういう人間はいない。

 物語としては、作者があとがきにも書いている通り、いたってシンプルな能力者ものだ。しかし、SAOやAWと世界がつながっている可能性はありそうだし、心意が出てくる可能性もありそうだし、次ぎの話で複雑になっていくのかもしれない。

 主人公のミノルは空から降ってきた存在により、身体の周りを覆う核を生成できる能力を植えつけられた。能力はその個人の性格や願いを表しているとほのめかされているので、まさしく孤独が顕現した形なのだろう。その能力を使い、主人公はバイターと戦い、そして倒し、ヒロインを守る。ミノルは世界とのつながりを感じた。しかし、彼の孤独になりたいという願望を破壊するまでには至っていない。その願望が破壊される日が来るのか?

 まだ作者のホームページにこの作品の続きが残っているということで、読んでみるか、小説が刊行されるのを待つか悩むところだ。