ストライク・ザ・ブラッド 1巻 感想 「強いキャラクター」
獅子の巫女たる高神の剣巫が願い奉る。破魔の曙光、雪霞の神狼、鋼の神威を持ちて我に悪神百鬼を打たせ給え!
この作品の登場人物は基本的にみな不幸である。しかし、それでも話が重くならないのは、キャラクターの性格故か。
ヒロインの雪菜は親に金で売り飛ばされ、ひたすら修行に励み、主人公の監視役にさせられる。通常ならば、性根が歪んでもおかしくはない。しかし、純情で、やさしく、美しい。
獅子王機関の三聖から雪菜は古城の監視役を任される。しかし、雪菜は実戦が未経験で、古城の監視すらおぼつかない。
結果、多くの失敗をしてしまう。
オイスタッハやアスタルテを攻撃するのをためらい、そのせいで古城を傷つけてしまう。
古城が自分の力をどう使うか悩んでいたところを、自分がしたいように使わせる。
だが、その結果絃神島を守ることができる。雪菜は目の前の悪事が許せない。根からやさしく、強い。
しかし、彼女は古城の監視役の任を解かれない。なぜなら、本当の監視役ではないから。実際は、古城の愛人役を押し付けられただけだった。
もしかしたら、雪菜は古城の愛人となるためにちょろく育てられたのではないかという気がした。